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周りをぱーっと明るくするような雰囲気を持つ陽気なアレキサンドラ。機関銃のような速度で話す彼女を見ていると、失業者特有の憂いや落ち込みがどこにもないようだ。

 それでも、最後にふっと声を落としてこうつぶやいた。

 「失業すると、誰が自分の本当の友達だったのか、よくわかる」

 バークレイズをレイオフされた日、彼女に元リーマンの同僚たちから個人のメールアドレスが送られてきた。その数は元の同僚の約半分だったという。

 「つまり、自分が仲間だと思っていた人たちの半数は何も送って来なかった。逆にこれからもよろしくと個人アドレスをくれたなかには、それほど親しくなかった人もいた。人生ってわからないものよね」

 かつては高価なスーツに身を包み、マンハッタンを闊歩していた彼女は今、自転車にサンダルでロサンゼルスの街をゆく。

 別れ際、甘い物は好きだけど、虫歯にならないようにあまり食べないようにしているのだと言った。

 歯科医の診察をカバーする健康保険に入るお金がないから、と。

 つい1年前まで10万ドル以上の年収をもらい、ニューヨークの高級レストランで投資家を接待していた金融のプロフェッショナルが、今は、虫歯ができても、歯医者に行くことができない。

 そして、そんな切羽詰まった状況を隠さずさらっと開示できてしまうオープンさ、それも、紛れもないアメリカの今の素顔なのだ

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